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オーディオ買取についてのコラム | 買取中古エフェクターの国産2大巨頭、Maxon(マクソン)とIbanez(アイバニーズ)について

オーディオ買取についてのコラム | 買取中古エフェクターの国産2大巨頭、Maxon(マクソン)とIbanez(アイバニーズ)について

買取中古エフェクターの国産2大巨頭、Maxon(マクソン)とIbanez(アイバニーズ)について

2023/11/09

 

Maxon(マクソン)とIbanez(アイバニーズ)、この2つのメーカーの中古エフェクターは国内では買取販売市場で非常に多く流通している、国内プレーヤーにおいては以前紹介したBOSSと同じく見慣れたメーカーだと思います。そしてこの2つのメーカー、中古で人気のモデルでは見た目が非常によく似たモデルが存在するなど、現在でこそ全く別のメーカーではありますが、非常に深い関係性があることが分かります。
それもそのはず、今熱心な中古コレクターがかき集めているような希少性・人気を伴う機種を生産していた頃、どちらも現在のMaxonブランドである日伸音波製作所から世に送り出されていたのです。今回はそんな日伸音波製作所のご紹介と共に、Maxon、Ibanezブランドについてご紹介していきましょう。

 

自社のMaxon(マクソン)、OEMのIbanez(アイバニーズ)とその歴史


日伸音波製作所は、1966年に長野県松本市に設立されました。当初はエフェクターではなく、ギターピックアップの生産が主な業務で、設立から数年後にOEMでエフェクターの生産を開始していたものの、自社ブランドであるMaxonが登場するのはもう少し後の事。そんなOEM生産として契約したうちの1社がIbanezブランドである星野楽器株式会社。Ibanezブランド自体はエフェクターだけではなくどちらかと言えばギター本体がメインで生産されているブランドです。
そして1971年にはMaxonブランドが立ち上がり、最初の製品MB10、MB20、MB30、MB40を発売。これはギター・ベース本体、もしくはアンプに直接挿す2タイプの方式のラインナップがあるブースターで、electro-harmonixでも初製品がLPB-1という直接アンプに挿すブースターであったのと似たものを感じます。その後1974年にBIG MUFFを元にしたと言われるディストーション、D&SをMaxonブランドで発売。このことからもelectro-harmonixや、PT-999の元となったMXRなど、当時の海外メーカー製品への意識が垣間見えます。
それもそのはず、Maxonブランドは国内へ向けて展開する一方で、Ibanezブランドは当時星野楽器の海外向けブランドであったため、そういった製品情報はインターネットの無い時代でも得やすかったようです。
丁度同じくらいの頃、IbanezブランドでOD850 Overdriveが発売。こちらも実際にはD&Sとほぼ同じ中身で、D&Sとは違うオレンジ色の筐体で展開され、Ibanezブランドのエフェクターの中では最初期の製品となります。


そうしていく中当時の音楽で、ギターの音作りの方向性が深く歪ませた刺激的な音色から、あまり歪ませない、アンプで歪ませたような柔らかい音色へと変化していったのもあり、オーバードライブと呼ばれる分類のペダルの需要が高まってきました。
そのアンサーとして1978年の楽器フェアにて、未だ語り継がれ、ユーザーもコレクターも多い名機、MaxonブランドでのOD-808が発表されます。この頃のOD-808はMXRのような平たい箱のような形状に、MaxonやIbanezのペダルで特徴的な銀色の四角いスイッチが付いた見た目となっています。そしてその翌年、1979年に海外向けとしてIbanezブランドでTS-808 TUBE SCREAMERが発売。こちらは他メーカーのペダルと差別化するために、スイッチ部分に傾斜が付いた筐体になり、同時にMaxon側のOD-808も同じ形状へとマイナーチェンジされます。


そしてこのTS-808こそが後に”TS系”と呼ばれるオーバードライブのジャンル名の元となったTUBE SCREAMERシリーズの最初の製品です。この後Ibanez側では9シリーズのTS-9、前回のコラムでご紹介したSK-10と同じ10シリーズのTS-10など、ここから現在に至るまで40年強も様々なバリエーション・復刻と共に続く人気シリーズとなっていき、中古エフェクターの世界でもものによって人気、希少価値の差こそありますが、買取販売共に高額な相場となるものも多数存在するシリーズです。
ちなみに余談ながら、この頃のOD-808を初めとする多数のエフェクターを設計していた日伸音波製作所エンジニアの方の名前は田村進さん、なんとイニシャルでTS。TUBE SCREAMERという命名自体はMaxonではなくIbanezのものですし、その由来もアメリカで試作品を持ちまわっていた際にある時『これはTUBE SCREAMERだ!』と言われたそのワードをそのまま採用したとのことで全くの偶然なのですが、後にTS系と呼ばれる系譜のその産みの親のかたのイニシャルがTSというのは何処か運命的な何かを感じます。

一方でMaxonも9シリーズのOD-9や復刻版のOD-808へと同シリーズは続いていくのですが、当時の人気は先述のD&Sなどの方があり、国内向けMaxon名義のOD-808、OD-9が人気となるのはTS-808の愛用者でもあったスティーヴィー・レイ・ヴォーンが亡くなった後のようです。

その後banezブランドMaxonブランドそれぞれ共通のラインナップも、異なるラインナップも日伸音波製作所によって生産され、数々の名機を生み出していきますが、2002年にIbanezは自社生産に移行。そこからはMaxonとIbanezはそれぞれの道を歩んでいきます。

中古買取泣かせ?IbanezとMaxonの特徴


歪みエフェクターの中ではTS系という一つのジャンルを確率するまでの名機を作り出したMaxonとIbanez。その中で様々なエフェクターが生産されているため、これといったブランド自体の特徴をサウンドで評価するのはなかなか難しいのですが、BOSS同様、ギタリスト・ベーシスト達のスタンダードとなるような製品が多いように思います。実際現行のMaxonのラインナップでも、極端な飛び道具はあまりなく、基本的なエフェクトが並ぶ中、温かみや、真空管などの音色を意識した製品が見受けられます。
しかし、エフェクト自体のラインナップはスタンダードでも、それ以上に両ブランドとも外観のデザインが何度も変わってきています。
初期の四角い筐体に通常スイッチの時代、その後の四角いスイッチに切り替わった時代、OD-808・TS-808と同じスイッチ部に傾斜が付いた時代、9シリーズ、10シリーズ、01シリーズ、デジタルエフェクターのDCPシリーズ……等々、各シリーズにおいて似たようなエフェクトのラインナップが受け継がれて発売されている中、それぞれ筐体のデザインが全く異なり非常に沢山の種類があるため、熱心なコレクターの方でもなかなか全て揃えているという方も少ないことでしょう。
その上Ibanezの中では同じモデルで日伸音波製作所生産のものとIbanez生産のものもある、またさらには中に使われている素子で音が全く違うため外見上、大まかな年代はほぼ同じでも中身によって大きく中古相場が異なる…など、年代ごとのラインナップはシンプルにも関わらず、中古買取の世界では非常に多くのバリエーションを持つのも、この2ブランドの特徴かもしれません。

Ibanez・Maxon買取の際に注意したいこと


エフェクターを買取に出す際、気を付けるべき点というのはメーカーごとでさほど違いはありません。なるべく新品購入時に近い程高価になるため付属品や元箱に気を付ける、発送の際はしっかり梱包し配送中の故障や傷をなるべく避ける、マジックテープは綺麗に剥がれないのであれば無理に剥がさない、等々基本的な事は共通している上に、エフェクターに限らず何か宅急便を送る際に気を付けるべきこととほとんど同じです。
強いて言うならばMaxon・Ibanez共に時期によっては金属ではなくプラスチックの筐体で出来た製品も多数あるため、そういったものでは衝撃などにより割れて壊れてしまわないよう、念入りに梱包しましょう。

さらにその上で買取の際にMaxon、Ibanezのエフェクターで特に気を付けることと言えば、その問い合わせや見積りの際です。
ひとつ前の項でも触れましたが、過去のモデル数や同じシリーズのバリエーションが多数存在し、さらには中身を開けてみないと判別できないものも多数存在するため、いざ買取に出す前になるべく高価で買い取ってもらうために見積りを取られる方もいらっしゃるかもしれませんが、なかなか電話やメールだけでは買取業者側も商品の詳細を特定するのが難しいのがMaxon・Ibanezのエフェクターです。そのためあくまで見積りは頂いた情報から分かる限りの参考価格、となるためいざ実際に商品を預けて査定された際と価格に違いが出てしまうことも考慮に入れておきましょう。IbanezのTS-808などは復刻版がヴィンテージ品と見分けが付かないくらい似せた見た目をしているため、もし傷も少ない綺麗な状態であれば写真で単に正面から写されただけの情報では見分けが付けられない場合も大いに考えられます。
逆にもし、自分がある程度扱いに心得があるようであれば、査定に出す前に基板等の写真を控えておき、それをもとに情報を調べた上で預けると良いでしょう。万が一その特徴とは異なるバリエーションで査定されてしまった場合でも、ちゃんとした専門業者であれば指摘に対し確認ができるかと思います。


日伸音波製作所によって今も生産されているMaxon、かつてそのOEMとして生産されていたIbanez。どちらも中古買取の世界では人気のあるモデルが多数現存しています。
ひょっとしたら、あなたの押入れに眠るその国産エフェクターも、日本、そして海外からの需要が意外とあるかもしれません。
エコストアレコードでは中古エフェクターのお問い合わせをお待ちしております。

 

 

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