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オーディオ買取についてのコラム | 国産エフェクターの代名詞、中古買取も盛んなBOSSとは

オーディオ買取についてのコラム | 国産エフェクターの代名詞、中古買取も盛んなBOSSとは

国産エフェクターの代名詞、中古買取も盛んなBOSSとは

2023/08/29

 

新品でも中古販売でも買取でも必ず目にするBOSSのエフェクター。
かつてRolandから派生し現在はまたRolandに吸収合併された日本のエフェクターブランドです。日本国内のギタリスト・ベーシストならば今まで一台もBOSSのエフェクターを手にしたことが無い、という方の方が少ないのではないかと思われるくらい、その安価で扱いやすいことから初心者のエフェクターを使う第一歩として、さらには数々のエフェクターを経た上でBOSSに行きつく玄人の方まで、このブランドなしには日本のエフェクター事情は語れないともいえるでしょう。

 

Inspiring knowledge to help spark your creativity.

これはBOSSの公式サイトに記されている文言で、直訳すると『あなたの想像性を発散させる手助けとして知識を与え続ける』といった感じでしょうか。
前回ご紹介したelectro-harmonixの奇抜さやとりあえず踏めばわかる、というようなイメージからはまたうって変わって知的なイメージを醸し出すBOSS。一体どんなブランドなのか、意外とユーザーも知らないところまで今回は掘り下げてみようと思います。

 

日本から世界中の足元へ、BOSSの歴史


BOSSの歴史を語るのであれば、まず大元となるRolandブランド、ローランド株式会社の歴史から軽く触れていくこととなります。
1972年、大阪にてローランド株式会社が設立。現在はシンセサイザーやその他多岐に渡る楽器・音楽制作機器のブランドとなっていますが、当時のRolandブランド第一号としてTR-33、TR-55、TR-77というリズムマシンを発売します。
またその後にRoland名義でAF-100 BeeBaa、AF-60 BeeGee、AG-5 Funny Catなどのエフェクターを発表。しかしさらなる次世代のペダルを追及すべく、翌年の1973年、エフェクター製造の子会社、メグ電子株式会社を設立。これが後にRolandに吸収合併される2018年まで続くBOSS、ボス株式会社となるのですが実は最初はこの社名だったのです。

ちなみにこの後1976年にBOSSブランドのエフェクター第一号、今でも中古市場で高価買取・販売される世界初のペダル型コーラス、名機CE-1 Chorus Ensembleが発売されるまでに改名されるわけですが、実ははっきりとした由来は楽器に関わる人々はおろか社内にも伝わっていないそうで、『いざ世界に展開しようとした際に、メグという女性的な愛称でアメリカの販売店からそんな女々しい名前じゃ売れない、ロックに似つかわしくないとなり相反したBOSSというブランド名になった』という説がどうやら有力なようです。当時だからこそのロックのイメージもあり、現代においてはある意味社会問題となってしまいそうな話ですが、それとは別に、『エフェクターのペダル部分にボス(上司)を踏みつけるような感覚をという意味が込められている』と社員に言い伝えられている、という話もあるようです。この辺りは現代ともあまり変わらないユーモアなのでしょうか。

そうしてBF-1 Flanger、DB-5 Driver、GE-10 EQなどBOSSブランドでのエフェクター販売が開始されていく中、1977年にBOSSのコンパクトエフェクターの初代、オーバードライブのOD-1 Over Drive、フェイザーのPH-1 Phaser、他にない効果でエンハンサーに近い効果を持つSP-1 Spectrum、の3種が発売。黄色、緑、赤の鮮やかな筐体に広く踏みやすい独特の形状のスイッチなど、まさに現代まで続く通称『BOSSコン』の原型となるのがこの3機です。
また今でこそ当たり前の、エフェクターにおける『オーバードライブ』という分類もこのうちの一つ、OD-1 OverDriveで世界で初めて登場しました。それまでは歪み系ペダルと言えば主流はファズだったのです。


前回の記事のelectro-harmonixは個性的なトーンでギタリストの可能性を常に広げてきましたが、BOSSはどちらかというと、ギタリストのスタンダードとなるべきトーンをコンパクトペダルに次々と閉じ込めていった先駆者、とも言えるのかもしれません。
アンプのオーバードライブサウンドを閉じ込めたOD-1はその個性的な筐体、扱いやすさも相まって人気を集めます。しかし1980年代に徐々にOD-1の人気が低迷、後に1985年には生産完了となります。しかしOD-1が甘いトーンであると同時に周波数帯域が足りないという意見をフィードバックしながら、1981年にトーン・コントロールを追加した新化機SD-1 SUPER Over Driveを発表。エディ・ヴァン・ヘイレンやザック・ワイルド等々名だたるギタリストに愛用される大人気モデルとなります。

また、ボスのコンパクトエフェクターの特徴の一つにここまでにも登場した『CE-』や『GE-』等、『同じシリーズを表す頭のアルファベット+数字』の型番がありますが、1983年に後の『DD-』シリーズも人気期待多数となる、これまた世界初のコンパクトペダル型デジタルディレイ、DD-2 Digital Delayを発売。さらにその4年後には同じく後の人気シリーズで世界初のペダル型リバーブRV-2 Digital Reverb、ピッチシフターとして人気シリーズが続く『PS-』シリーズのPS-2 Digital Pitch Shifter / Delayを発売。BOSSにとっての1980年代は現代にも続くラインナップの黎明期とも言えるのではないでしょうか。

そんな中で1986年には台湾に工場を設立。よくBOSSの中古販売、買取では過去の日本製の時代のモデルか現行と同じく台湾製のモデルかが人気度、そして中古相場で変動する一つのポイントになってきますが、1986年以降もしばらくは日本製と台湾製が混在しており、その後完全に台湾生産へと移行していった形のようです。現在ではこの頃のモデルを自身のブログなどで基板比較していらっしゃる方も多く見られます。

その後1990年代には現代でも同じ型番で続く定番機種、MT-2 Metal ZoneやBD-2 Blues Driverが発売されるなど、まさに初心者から上級者まで使えるBOSSの名機がその後も増えていくこととなります。また1998年には新たな業界標準となることとなった世界初のコンパクト・ペダル型チューナー、TU-2 Chromatic Tunerを発売。こちらは発売直後から大ヒットし、当時『TU-2が置かれたことのないペダルボードやステージはこの世にない』と言われるほどその反響は大きかったようです。

2000年代以降も数々のペダルを生み出し、さらには過去モデルの復刻、WAZACRAFTシリーズ、KATANAアンプの登場など様々な発表を行いながらコンパクトエフェクターの歴史あるメーカーとして走り続けてきたBOSS。しかしながら2018年には子会社としてのBOSSは親会社のRolandに吸収合併されたことにより終わりを告げ、Rolandのエフェクターブランドとして現在も生産・開発が続けられています。

中古買取でも一目でわかる、BOSSの特徴

 

日本国内にいる我々にとっては、まず何より特徴をしてあげられるのがコストパフォーマンスの高さと、初心者にも扱いやすいスタンダードなエフェクト。これによりギターを始めて以来まず最初に買ったエフェクターはBOSSだった、というギタリスト・ベーシストの方も非常に多いのではないでしょうか。

そして、その後いろいろなエフェクターを知った上でも良さに気付く、この唯一無二の形状の筐体。スイッチ部分が大きくて踏みやすく、またスイッチ部分より上部のノブ軍が一段下がった位置になるため保護をしなくても間違って脚で動かしてしまったり蹴って壊してしまいにくい形状。裏蓋を開けずとも手前のネジ一つで電池交換まで出来てしまう、まさに合理性の塊のような素晴らしいデザインをしています。その扱いやすさ、チャーミングな見た目から、中には故障したBOSSのエフェクターの筐体に別のエフェクターを組みこんだり回路から自作して別のエフェクターにしてしまったりする方も時折見かける程です。

BOSS製品買取の際に注意したいこと

 

BOSSのコンパクトエフェクターは、基本的には耐久性も高く、発送面でもあまり困ることは少ない部類に入るでしょう。元箱があれば入れるだけで基本的にぴったりのサイズで作られているため梱包は完了しますし、付属品と言っても所謂 『BOSSコン』のものは説明書くらいの付属品しかないことも多いため、付属品の買取価格の上下動はさほど気にしなくてもいいかと思います。


ただし、これらはBOSSのコンパクトエフェクターに限った話であり、他社は勿論、同社から出ているマルチエフェクター等は注意が必要なものもあります。
コンパクトエフェクターでは最初期のモデルを除き、金属のしっかりした筐体で破損の可能性は低く、強いて言うのであればノブは外からの衝撃には弱い程度かと思われますが、BOSS製のマルチエフェクターや大型のルーパーなどは、近年に発売された一部のモデル等を除き過去モデルではプラスチック筐体のものが多くあります。こういったものは衝撃で割れてしまう可能性も考えられますので、梱包の際には注意しましょう。

また、こちらも過去のモデルでよくあるのが、そのエフェクター独自の規格のアダプターを使用していることがあります。コンパクトでは9Vのセンターマイナスに規格が統一されている物が殆どですが、マルチや大型のものでは12V等電圧の異なるもの、また形状も9Vで使用される外径5.5mmとは異なる径・センターピンの太さのもの、また筒状のDCプラグではなくMIDI等のプラグ形状にもにた複数ピンが刺さるようなプラグで設計されているようなものも時折見かけます。そういったものでは、万が一忘れて買取を依頼してしまうと査定の際に他のもので代用が出来ないため、一切動作確認が出来ず価格が付けられないような場合も考えられます。コンパクト以外の製品はよく電源部分を確認し、専用のアダプターが必要なものは買取の際も忘れず付属させましょう。


またBOSSのエフェクターは先程も歴史で紹介した通り、日本製から台湾製へと移行しており、その中でも特に日本製のものが買取価格が上がる傾向にあります。また、さらに外見やシリアルナンバーからわかる違いだけではなく、筐体を開けて内部基板を見ることでしか判別できないような部分の差異もあり、それによっても価格が異なります。そのため問い合わせだけではなかなか厳密な見積りを取りづらい部分があるのを考慮した上で、なるべく型番や裏蓋のラベル等詳細を詳しく伝えるようにしましょう。


いかがでしたでしょうか。日本国内のギタリスト・ベーシストであれば最早見たことない人はいないと言っても過言ではないBOSSのエフェクター。
現在中古市場では日本製時代の製品を中心に海外人気も高まりつつあります。弊社では海外相場基準での買取も行っておりますので、是非一度、お問い合わせいただければと思います。

 

 

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